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awaiの支配人兼プロデューサーの木下勝博(通称きのぴー)が、着物の新しい市場作りや啓蒙活動の日々を綴ります。

着る人、売る人、作る人の関係が変わる?
最近、これから世の中が大きく変わるという実感を感じ続けています。

そう感じているいくつかの理由のひとつに、Twitterを始めたことがあります。


本題に入る前に。予定通りというか予定以上にというか・・・Twitterを始めてからブログの更新頻度が極端に減ってしまいました。
毎日欠かさず確認して下さっているという方、ごめんなさい!
ブログはサボってますが、Twitterはさぼっていないので、右側にあるTwitterも覗いていただけると助かります。

昨年後半からTwitterを始めた複数の知人・友人がブログの更新頻度が落ちていたのが、最近よくわかりました。ブログやGreeやmixi、Twitterとその場は増えて行くものの小まめなメンテナンスをできるのは、2〜3個まででしょうか。

私も例外に漏れずブログの更新頻度は下がっているものの、なぜかブログのアクセス数は以前からあまり変わっていません。これはTwitterからの導線があるということでしょうか。まだ、分からないことも多いです。

着物の着方の話ではありませんが、まずは習うより慣れよ。本質を早く掴むには、失敗を恐れず使ってみることからしか始まりません。

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さて、このブログを読んでくださっていてTwitterをまだ使ったことの無い方も多いと思うので、私なりにいまTwitterをどう考えているか整理させて頂きたいと思います。

最近メディアでもTwitterが取り上げられるときの説明としては、ミニブログだとか、ブログとチャットの中間のような説明があります。実際にやってみるまで、これが何なのか正直分かりませんでした・・・(いいや、まだよく分からないのですが)。

ひとつ大きく違うのは、自分の“つぶやき”というコメントを誰が読んでいるのか?見えてくるということかも知れません。

ブログの場合は誰が見ているのか?コメントなどの形跡を残してくれないと全く分からないですよね。Twitterの場合は、自分の“つぶやき”というコメントを読むために「フォロー」という一種のリンクをするために、誰が読んでいるのか?が分かります。

私のTwitterのフォローワーは、着物ファンの方はもちろん着物業界関係者(特に若い方)も多いのが特徴でしょうか。

例えば、着物の仕事に携わっているけれど、古い業界の体質や商慣習に様々な疑問を抱えつつ、今後自分自身はどのように仕事をしてゆくべきだろうか?そんなことを感じている20〜40代の方の読者が多いように思います。

ここ数年(2004年頃から)ブログを書いてきて、着物に関わる仕事の方が読んでいることは何となく実感していましたが、Twitterをしたことで、こんな人が読んで下さっているんだということがリアルに分かってきます。


mixiのマイミクやGreeのリンクなどは、本人の承認も必要なので不特定多数には広がりにくいですが、Twitterの場合はいわば勝手にフォローできます。

これを書いている時点で、オバマ大統領のフォローワーが3,260,084人。鳩山首相が267,314人。ソフトバンクの孫社長が104,057人。そして、私が178人(比べると、少なっ!)。

オバマ大統領や鳩山首相が支持しているかどうか別としても、その人をフォローすることでいま何を考えているのか?いま何をしているのか?など様々なことが伝わってきます。


私がいま従事している日本の着物市場は、3000億円程度という試算があります。ユニクロの2008年8月期の売上高が5864億円ですから、ユニクロを運営するファーストリテイリング1社の半分の市場しかないということになります。

そんなニッチな市場なので、もちろん着物に関する雑誌もとても少ないです。業界向けのメディアも決して多いわけではありません。特に新しい物づくりや新しい売場などの情報はなかなか入ってこないというのが現状です。

そんな着物の市場の中で、私の書くことに共感して頂けるだけではなく、新しい着物の市場に向けて提案をしているので、それぞれの立場から新しいアイデアや情報が欲しいとか方も多いかも知れません。

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Twitterの可能性は今後も見極めてゆきたいと思いますが、ここで私はひとつ提言をしたいと思います。

このブログを読んでくださっている、着物ファン、着物を仕事にしている方、そして、着物ファンではまだないけれど何か着物を含む日本文化に何か可能性を感じているという方。

是非、着物に関わることを増やして頂きたいのです。

着物を年に1回しか着ない方は、今年は1年に2回、3回、4回と着る回数を増やして欲しい。着物の仕事をしている方も、着る機会をたくさん作って、どんどん周囲に見せて欲しい。そして、着物の世界にまだ入ってきていない方は、是非着てみて欲しいのです。

そして、ブログやTwitterなどでどんどん着物を着て楽しかったとか?嬉しかったとか。ドキドキしたとか。いろいろと発信してください。


なぜ発信して欲しいのか?

それは、これから「世の中の構造が変わる」からだと思っています。

今後、Twitterのようなコミュニケーションツールが発達することで、いままであった消費者と供給者の関係において、心理的距離がとても短くなるようからです。

着物の業界は、残念ながら古い業界だったために、旧来の多段階の問屋流通という仕組みの上に成り立ってきました。ここでいまからこれの良し悪しの議論をすることはしません。これは流通の中抜きというレベルの話ではなく、消費者と生産者・供給者の新しい関係作りが始まっているということです。

私自身、Twitterを始めてまだ数えるくらいの日数ですが。既にお客様との距離感に変化を感じています。

目の前にはブログやTwitterなどインターネットというインフラ、言い換えるとコミュニケーションインフラが用意されています。これをお客様と作り手、売り手がお互いにとって継続的に共感できる関係作りのためにこのインフラを活用する自由を私達は与えられています。

ニッチやマイノリティという言葉が弱みではなく、むしろ、強みになるようなそんな可能性をこのインフラは提供してくれる可能性を秘めています。

是非、新しい着物の市場を作ってゆきましょう。着る方も、売る人も、作る人も、その全ての方々が、この市場づくりには主体的に関われるのです。

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| 着物の仕事 | 16:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
伝統の新しい提案事例「カフェ草履」

最近お客様との会話の中で「菱屋カレンブロッソ」という名前が出ることが本当に多くなってきました。

既に締切らせて頂いた「着物の仕事で飯が食えるか!?」第二弾(2月20日)のゲストである老舗の履物屋の菱屋専務の廣田氏が数年前に始めた和のカジュアルバッグとサンダルのブランドです。

写真は最近話題の「カフェ草履」。草履と言っても裏がラバーソールになっていることから、とても履きやすく一度履くとやめられないという代物です。

私達のように毎日着物で売場に立っていると、旧来の下駄や草履だとどうしても足腰に疲れがたまります。昔は履物が硬くても、地面が舗装されていなかったのでよかったのですが、いまは屋内屋外問わず全て舗装されてます。
履物にクッション性がないと、地面の堅さがダイレクトに足・腰に来てしまいます。

いまでは低反発のウレタン素材などを入れた草履などもありますが、菱屋カレンブロッソの履物を履くと、圧倒的に履き心地が違います。私もいまでは一般の草履(雪駄)や下駄が履けなくなってしまいました。

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カレンブロッソのカフェ草履やZETTA(メンズ用)の弱点は、鼻緒の挿げ替えができないこと。下駄や草履は、鼻緒がヘタってきたら挿げ替えをすることができます。
しかし、カフェ草履の場合は、最初から挿げてしまうので、途中で換えることはできません。もっとも、草履に比べると価格が半分位なので、靴と同じように履きつぶすと考えてもいいのかも知れません。

実はこのカフェ草履がでてから類似商品がすぐに出回るのではないか?と私は思っていたのですが、意外にも出てきません。そこで廣田氏にいろいろお聞きしてみるとその理由が理解できました。
詳細は企業秘密もあるので、ここでは控えさせていただきますが、このカフェ草履には、伝統的な履物の技術と新しい技術の融合があってはじめて作れる独自なノウハウが背景にはありました。

awaiの店頭でオープン以来、awaiとカレンブロッソのコラボバージョンをご紹介していますが、作っては売り切れを繰り返している人気商品です。なぜ人気なのか?そして、なぜ類似商品が出てこないのか?20日にはいろいろとお話が聞けると思います。

私達のような和装の伝統工芸の世界では、長く培ってきている職人の技術があります。ただ、残念ながら戦後の高度成長期に着物が良く売れた時代をピークに市場がどんどん縮小する中でも、そこに胡坐をかいて新しい物づくりを忘れてしまいました。そして、物づくり、流通、売り手のそれぞれが新しい市場を作るための十分な努力や取り組みを結果的にできなかったことがいまの結果なのだと思います。

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昨年秋に「世界にひとつだけのカレンブロッソ履物フェア」と名づけてフェアをさせて頂いたところ、大好評でした。終了後も期間中にご来店できなかったという方から多くのお問合せを頂きました。(見逃した方のために明日から第二弾を開催します。詳細は文末参照下さい。)

毎日着物を着るawaiのスタッフは長時間の立ち仕事ということもあり、実際に全員愛用したうえでのご紹介なので、その結果も納得がいくところでした。

通常はawaiではカレンブロッソのコラボバージョンをご紹介していまるのですが、今回も前回同様に期間限定で牛革に使ったタイプ(「カフェ草履」)の台と博多献上柄以外のawaiのオリジナル鼻緒をお好みに合わせて選べるご提案をしています。
コラボバージョンの鼻緒ももちろん素敵なのですが、よりシックでドレッシーな着物に合わせるものとして、博多献上柄以外のawaiの帯地を使った新作鼻緒も多数用意しました。大半が一本づつのawaiのオリジナルの帯地鼻緒なので、「世界にひとつだけ」というわけです。

宣伝はこれくらいにしておいて(笑)・・・。

いま私達が必要なのは着る人の立場に立ったものづくりだと日々実感します。そのために何が必要かというと、実際に自分自身が消費者であること。自らが着て、自らが感じたままにものづくりをしてゆくことが、大量生産でないこの和装の世界だからできるのだと思っています。

ファッションの世界もファストファッションの出現により、どんどんと二極化しています。私達はどう逆立ちしてもこの大量生産には向く生産体制を持っていません。そのため、私達の生き残るには、よりパーソナルなファッションを提供できるものとして進むしかない道はないのだと思います。

20日もカレンブロッソの誕生秘話や様々な試行錯誤などいろいろと菱屋の廣田専務にお話を伺ってみたいと思います。

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世界にひとつだけのカレンブロッソ履物フェア
期 間: 2月4日(木)〜15日(月) ※9日(火)は定休日
限 定: 牛革タイプの台(※15色)+awaiオリジナル鼻緒
価 格: 期間中の限定価格 18,900〜21,000円(税込)
高 さ: 台の高さが高いものと低いタイプとご用意しています。
     ※通常awaiで展開しているものは低いタイプ
納 期: 3週間程度

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| 着物イベント | 20:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
参加者募集イベント「着物の仕事で飯が食えるか!?」
1970年代に2兆円と言われた着物市場は今では3000億円を切ったとも言われます。現在も老舗の呉服店や問屋・メーカーが倒産・廃業が続いています。

一方、夏の浴衣は一般化し、数年前から都心部の若い方を中心に着物を着る方が増えてきています。着物を着るイベントが各地で開催され、インターネットのSNSでは多くの着物ファンが交流をしています。

最近、awaiの店頭でも着物に関心を持ち始めた30〜40代女性を中心に着物に関わる仕事をしたいという方からお問合せを頂きます。
awaiというアンテナショップを運営してこの春で2周年を迎えますが、いつも業界側で聞くお話とお客様との会話で聞く話と、大きなギャップを絶えず感じています。

では、いま着物業界の現状はどうなっていて、これから着物業界はどうなってゆくのか?そして、着物を好きな方々が着物を仕事とし続けられるのか?

そんな素朴な疑問を皆さんと一緒に考えてみる、そんなイベントを二日間にわたりスペシャルゲストをお招きして開催したいと思います。着物の仕事に想いを持つ方は是非ご参加下さい。


2月14日(日)11:30〜 第一弾「売場からみる着物の仕事」→定員になりましたので、締め切らせていただきました。

第一弾は、伊勢丹新宿店の和装小物のバイヤー浅子堅一郎さんをゲストにお呼びして座談会を行います。

現在厳しい百貨店業界の中で、浅子さんは伊勢丹新宿店で次々と新しい取り組みを行い、売場の活性化に実績を持つ方です。百貨店という場所で実際に着物に関わる仕事をしている立場から、見えること感じることを率直にお聞きしながら進めてゆきます。

2月20日(土)18:30〜 第二弾「着物に関わる物づくりと売ること」→定員になりましたので、締め切らせていただきました。

第二弾は、菱屋専務の廣田裕宣さんをゲストに迎えます。

菱屋はもともと老舗の草履・鼻緒メーカーで着物業界の縮小に伴い、旧来の草履だけでなく「花緒サンダル」「ZETTA」「カフェ草履」など現代にあった商品開発を手がけ、東京ミッドタウンなどに出店する「菱屋カレンブロッソ」ブランドを作り上げた人物です。

売れないものを作っても、売れなくては作り手は仕事にならず。また、売り手も売れる商品がなければ、仕事になりません。
いま着物の世界で足りないものはなにか?そして、これから私達にできることはなにか?そこを皆さんと一緒に考えます。

両日ともに進行は、awaiプロデューサー兼支配人の木下勝博。

創業1897年の博多織元でリアルクローズの着物ブランドawaiの立ち上げを担当。また、他の着物ブランドへの商品供給や着物のイベントの企画、執筆や連載などなど活動は多岐に渡っています。


今回のイベントでは、着物のことを仕事にしたいと思っている方や実際に着物の仕事をしている方の素朴な疑問や想いを共有したいと思います。また、今後どう新しい市場を作ってゆけば良いのか?一緒に考えてゆきたいと思います。
そして、業界全体が高齢化している中で今後の新しい着物市場を一緒に作ってゆけるそんな方々との出会いの場となればと思います。

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イベント「着物の仕事で飯が食えるか!? 」
日 時:
第一弾 2月14日(日)11:30〜13:00 「売場からみる着物の仕事」」→定員になりましたので、締め切らせていただきました。
第二弾 2月20日(土)18:30〜20:00 「物づくりと売ること」→定員になりましたので、締め切らせていただきました。
    ※終了後に懇親会(自由参加、実費5000円前後)を予定
場 所: awai
     http://www.awai.jp/shop/index.html
参加費: 1,000円
進 行: awai支配人兼プロデューサー 木下勝博
定 員: 各回15名(定員になり次第、締め切らせていただきます)
申 込: メールにてお申込ください。(event@awai.jp)

件名に「2/○ 着物の仕事参加希望」 ※日付を入れてください。
本文に「氏名・電話番号」をご記載ください。
また、20日の懇親会の参加を希望される方は「懇親会参加希望」と書いてください。

お願い:
できるだけ多くの方にご参加頂きたいため、どちらか1回のみのお申込をお願いします。

※最近、プロバイダの迷惑メール対策でメールが届かない、または当方からの返事が届かないというケースがあります。お申込後2日以上経っても返信がない場合などにはお手数ですがお問い合わせください。

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| 着物イベント | 19:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
必要なのは「伝えたい想いと伝える意思」
Twitterを始めたことと、出張などがあったことも重なって、ブログの更新頻度が落ちました。頻繁のご覧頂いている方、ごめんなさい!友人がTwitterをやっているとブログを書けなくなると言う意味が少しづつ分かってきました。

私の場合、ブログだとPCの前に座り落ち着いて書くというのがブログです。最近はawaiファンのお客様はもちろんですが、着物業界関係者やファッション業界の方など読んでくださっているようです。
せっかく読んでくださる方にはもっと着物に関心を持って頂き、このブログが何かのきっかけとなり少しでも着物の新しい市場ができてくればと思って日々書いています。

ちなみにTwitterは140文字という制限はあるものの、逆に一日に回数を気にせずポイントのみでメッセージしやすいため、ブログとは違った使い方ができるます。
じっくり書きたいこととはブログで、ポイントとして伝えたいことはTwitterでという分担が自分自身の中でできてきています。

着物の仕事に関心があってフォローしてくださる方もいると思いますので、仕事ならではのツイート(つぶやき)もしてきたいですね。
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さて、ただいま最終調整中の「着物の仕事で飯が食えるか!?」イベントですが、予想以上の反響にびっくりしています。特に具体的なことをまだお伝えしていない段階でお問合せを頂いています。

今日はとある産地で実際に織物をされている30代の織り手さんが来店され、このイベントに興味があるということでした。お話をお伺いすると、実際に仕事を続けるにはいろいろとご苦労があるようで、これからどう仕事をつづけてゆくべきか悩まれているようでした。


ご存知の方も多いかも知れませんが、私が現在仕事をしている会社は、博多織の織り元です。着物の世界では様々な職人が分業化してものづくりをしていることが多いのですが、私達は糸の染め以外のほとんどの工程を自社内で行っています。

帯のデザインや配色をする商品企画・デザイン部門、織物としての組織を考えるいわば設計部門、実際に帯を織る生産部門、そして、その商品を全国の呉服専門店さんに紹介する営業部門。

そして、いま私の部署は2004年頃ら立ち上げた新規事業で小売を行う部門です。小売と言っても売ることだけが仕事ではありません。メーカーとして新しい着物の市場作りのためのブランドを作り、私達の考える物づくりを伝えファン作りしてゆくためのアンテナショップの企画・運営を行ってゆくことです。

いま日本を含め世界が大きく変化する中で、私達が保持している伝統工芸の技術をさらに発展させ継承してゆくためには、旧来の市場に向けていままでの流通構造のうえでだけ仕事を続けることは不可能といえます。

着物の仕事を古い仕事だと思っている方も多いと思いますが、私はいま着物の仕事は“最先端”の仕事だと思っています。

いま私が幸せなのは、製造メーカーでありながら私達自身の売場を持つことで、実際に自ら企画・製造した商品を直接皆さんに見て頂き反応を直接感じられることです。

どんなものを作り、どんな雰囲気の店作りをして、どんなコミュニケーションを取るのか、その全てが私たち自身でできるのです。もちろん、そこには多大なるリスクと顧客を全く持たない私達がゼロからお客様を作ってゆくために様々な努力が必要とされます。

かつて私達がアンテナショップを作るという話が出てきたときに、一部の方から織り元がショップを作るということに既存のお取引先などの抵抗感はないのか?と聞かれたことがあります。
実際にオープンしてみての結果は、そういう反応は全くと言っていいほどありません。なぜなら、既存のお取引先のお客様とはあまりバッティングしないからです。

東京のお客様は地方の専門店さんのお客様に比べると、回遊されるのでどこのお客様という意識は低いかも知れません。実際に様々なお客様がご来店されます。
ただ、awaiの場合、実際に顧客として毎月のようにご来店くださるお客様の多くは、着物歴が3年以内で行き着けの呉服店も持たないお客様ばかりです。awaiと出会ってから着物を着始めたという方も少なくありません。
着物歴が短いと言って、かならずしも年齢が若い方ばかりとは限りません。30〜40代の初心者の方もいらっしゃいますが、最近では50代の方で着物デビューをしたいというお客様も増えています。

いままで着物を着ていたお客様もいらっしゃいますが、近年着物に関心を持ち始め着物を着始めたという方がより着物ファンになって頂くことが私達awaiが求められる役割だと思っています。

特に洋服のお洒落が好きだった方が、着物デビューをしたいと思ったときに、洋服を選ぶ感覚で着物を考えるとお店の方とのコミュニケーションギャップがあることが多々あります。そこを埋めようとしているのが私達の仕事だと思います。
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いま計画中のイベント「着物の仕事で飯が食えるか!?」では、以下のような方にも参加して頂きたいと思います。

例えばファッション業界に関わってきた方が30〜40代となり次のステップとして着物の仕事に関心を持っている。ただ、あまりに着物の業界が特殊にみえるためにそこに入ってこられない、そんなお話を良く耳にします。

私達着物の業界は古い業界のため、外から見たときにとても分かりにくい部分を持っています(中にいても分かりにくいのですが(苦笑))。ただ、そんな着物業界もここ数年で急速に変わらざるを得ない環境にさらされています。

ただ、実は内部からはなかなか変わることができません。言ってみれば、幕末のような状態です。そこで必要なのは、の業界でキャリアを積まれてきた方の様々な経験であったり、ファッションや洋服が好きで仕事をしてきた方の想いが、明治維新を起こすかもしれないのです。

これから着物の仕事において必要とされるのは、まず、自分達が作っている商品への想いや、扱っている商品への愛情・情熱です。

そして、その想いや情熱を実際に着物を着る方と共有できるコミュニケーション力です。

売り手は当然ですが、いまからの時代は、作り手も漠然と物づくりをするのではなく、実際にその商品を手にとって頂ける方の顔を思い浮かべながら作り、それを直接であれ間接であれ、その想いを共有させなければなりません。

伝える想いがあり、それを伝達する媒介としての商品や作品があり、そしてそれを伝えるスキルがある。これが伝統工芸や伝統文化を仕事にするということなのだと私は思います。

言い換えれば、「伝えたい想いと伝える意思」なのです。

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| 着物の仕事 | 23:56 | comments(2) | trackbacks(0) |
「おもてなし」を考える機会

「おもてなしの美」という名の展覧会が明日から東京ミッドタウンにあるサントリー美術館で始まります。

定休日の今日は、皆さんより一足早くプレビューに行ってきました。

展覧会では、日本人が人を招く時の心遣いやおもてなしの心が凝縮された様々なしつらえや食膳などが紹介されています。また御伽草子の絵巻物や、遊楽図屏風や浮世絵などで宴の様子などが多数紹介されています。

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 月次風俗図屏風[同展図録より]

特に私が目を奪われたのは「月次風俗図屏風」。これは江戸時代17世紀に書かれた六曲一隻の屏風です。江戸時代前期頃の京の十二ヶ月を金の雲で上下段に分け、一年間の人々の暮らしを詳細に描写しています。

正月は人々が新年を祝い挨拶する姿や子供達が羽子板や振々毬杖(ぶりぶりぎっちょう)で遊ぶ姿などが描かれています。

入口には歳神様が訪れるための目印として門松を立て、注連縄(しめなわ)によって清浄な場所とします。これも神様をお迎えするための“おもてなし”なわけです。

屏風の上段右端から左に向かい、春にはお花見が、初夏には祇園祭があり、折り返すように下段に秋には豊穣を祝い神輿が・・・。そして、師走の12月には人々が煤払い(すすはらい)や正月飾りを売る姿が見えます。

今回の展覧会で紹介されている屏風の中でもひと際、着物の柄に至るまで微細に描写されていたこともあり、ついつい見入ってしまいました。
(※この屏風の展示期間は2/15までだそうです。)

今回の「おもてなしの美 ― 宴のしつらい」は、サントリー美術館の所蔵品展ということもあり、力が入っていることが伝わってきます。プレビューには、大使館関係者などでしょうか?海外の方も多く来場されていました。

今回の展覧会も和服割引が適応されるとのことなので、是非六本木に着物でいらした際は、サントリー美術館に足を運んで頂ければと思います。


さて、“おもてなし”と言えば、先日とあるオシボリメーカーの方とお話をした際に、「おしぼりは日本の文化=おもてなし」だということを仰っていました。「おしぼり」は江戸時代の宿場町で茶屋が疲れた旅人におもてなしとして出したことがの始まりと言われています。まさにこの気持ちこそが“おもてなし”の真髄ですね。
「おしぼり」はかつてJALが国際線で出したことがきっかけで、海外の国際線に広がるなど、まさに日本文化が世界に広がったとも言えます。

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日本人にとって当たり前だと思っていることも、世界の中では当たり前でないこともたくさんあります。
これからの日本が世界に対して輸出できるものは、実は技術や製品だけでなく、日本文化としてのソフトコンテンツも大きな価値を持つように思います。

風呂敷のデザイン(つまり正方形)以上に完成度の高いデザインはない、とよく言われます。また、手拭いの端が縫われていないのは、手抜きだからではありません。湿度の高い日本で雑菌がたまりにくく乾きやすいようにできています。そして、着物は12mの反物からできており、洋服のように無駄な生地が出ることはありません。

長い日本の歴史の中で培われてきた様々な文化を、私達自身がもう一度再評価する時代に来ているのではないでしょうか。

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| 六本木着物日記 | 19:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
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